時間を越えて
私と1つ上の先輩は、別に恋人同士ではない。
知っている仲ではあった。生徒会をしていた頃にいろいろな事を一緒に取り組んだ。
仲が悪いとは思わなかった。
しかし、お互いにそれを越える話はしていない。
時々ある冷やかしの言葉さえも、悪くは思わなかった。
先輩も別に否定をしてるのを見たことはない。
「言わせておけ」
その程度。
「あれ?」
もしかしたら、私だけの恋心?
そう、先輩の心はわからない、今は私がある意味一方的に追いかけている。
そうでしかない。
少なくとも、今はこの中学に先輩の姿はないから。
でも、受験する事は先輩には伝えてある。
しかし、応援してる。くらいの言葉しかもらえなかった。
「もしかしたら、もう。ううん!合格するんだ!そして……」
そう自分に言い聞かせ机に向かう。
様々な不安と淡い期待を胸に秘めて。
それが、3年と少し前の出来事。