女王陛下のお婿さま


「私は…………」


 アルベルティーナは答えられなかった。真実を知った今、どうしたらいいのか分からなかった。

 それを見てファビオは立ち上がる。そして――――


「まだ式までは時間がある、ゆっくり考えてくれ。このまま結婚してくれるなら、俺は大歓迎なんだがな」


 そう言い残して出ていった。アルベルティーナはうつ向き、じっと考え込んでしまっていた。
















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