絆 ~私は必要ですか?~ 【完】
「じゃあ どうして私と二人でここへ来たのですか?
私のこと知りたいって思ったからじゃないんですか?」

イヤイヤ。知りたくないし………

「無理矢理連れてきたのは、親達とあなたです。
申し訳ないが、僕はあなたの事 興味がないです。
あと、あなたのお父様と僕の父の顔を潰さない為にここまではお付き合いさせていただきました。
義理も果たしたので、僕はこれで失礼します。

あっ!そうそう。
玉井さんと僕は親しい間柄でもないので、僕を 下の名前で呼ぶのも遠慮していただきたい。
では。」

俺は 会計を済ませ店を後にした。

店を出てすぐ 誤解を説くため三浦さんに連絡をするが、電源を切っているのか機械的な案内が繰り返されるばかりだった。
メッセージも送るが、既読にすらならない。

彼女のマンションにもよるが、帰っている様子がない。

何度も連絡をするが、つながることはなかった………

必ず自分のものにしてみせる………と決意したとたんにこのざまだ。

情けない………な………俺………

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