絆 ~私は必要ですか?~ 【完】
「ありがとう。
俺も柚希が好きだ。
大切にする。俺と付き合ってくれるか?」

嬉しい………でも本当に私が隣にいて良いのかな?
まだまだ自分に自信がない私に、

「不安があるなら、言ってくれ。
柚希の不安を取り除きたい。」
そう言ってくれたから、

「本当に私で良いんですか?
ご両親が食事の席を準備してまで、会わせたかった玉井さんは大丈夫なんですか?」

「柚希。大丈夫だ。
はっきり断ったし、それに父は本気で玉井さんの娘さんと結婚させたいわけじゃない。話の流れで断れなくなってしまったが、俺に女性の影もないしまあ良いだろうと思ったらしい。
それに俺は、会社の後を継ぐ為の結婚はしないと言ってあるし、両親もそんな事しなくて良いと言っている。
だから気にしなくていい。
俺の事 好きだと思ってくれるなら、付き合ってくれないか?」

「は………い………。よ…ろ…しく…おね…がい…し…ます。」
伝わったかな?涙が止まらなくて、うまく言えない。
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