絆 ～私は必要ですか?～ 【完】

封筒を手に取り中を見てみて唖然とした。
中には手紙と離婚届が入っていた。

「禅。どういう事か説明しなさい。」

声がした方へ視線を向けると、俺の父親が部屋に来ていた。

柚希からの手紙を手に全員がリビングに集まり、もう一度手紙を読んでみる。
俺の手紙には………

【禅さん、何も言わず出ていく事を許してください。
禅さんとギクシャクし始めたのが３年前。一緒の寝室で眠らなくなったのが１年前。
どうしてこうなってしまったのか………
私なりに元に戻るように努力してきたつもりです。ですが、頑張ることに、もう疲れてしまいました。
禅さんが私より彼女の方が良いと思っているなら、私が頑張っても意味ないですよね。
だから私は家を出る事にしました。
離婚届も書いてありますので、禅さんが書いたら弁護士の皆川先生に渡してください。後の事は先生におまかせしてあります。

今までありがとうございました。
登和と一華の事、よろしくお願いします。

柚希】