絆 ～私は必要ですか?～ 【完】
なんとか自分自身を落ち着かせ、

「そうですか。わかりました。」

私の言葉に彼女は嬉しそうに笑う。
でも 私は………

「本当に彼と別れなきゃいけないとしても 貴女から言われて別れる事はありません。
そういうお話は当人である 禅さんから直接聞きます。聞いた上で 私達二人で話し合って決めます。
ですので、お引き取りください。」

体が震えるが、気持ちだけは強く持って はっきり彼女に伝えた。
……………が、私の言葉に玉井さんは怒りを露にして

「私達とは住む世界が違うのよ！
一般市民が玉の輿になんて夢見ないで 大人しくさっさと別れなさいよ！
貴女なんていなくなれば良いんだわ！」

そう叫びながら 私を押した。
その瞬間バランスを崩し、

「キャーーーーーーーーーーーーー！！！」

階段の一番上で話をしていたから、玉井さんに押された…というより突き落とされて私は階段を転げ落ちていた。

「三浦さん！！！」
専務の慌てた声が聞こえたが、返事をすることができず そのまま意識を失った。
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