絆 ~私は必要ですか?~ 【完】
真実
☆禅side☆
柚希が家を出てから一ヶ月………誰に聞いても 調べても 居場所が判らない。俺達がこうなってしまったのは柚希が俺に愛想尽かしたからだと思っている。
だけど、柚希が置いていった手紙を何度も読み返すが、彼女というのが誰のことを言っているのかまったくわからない。
俺は柚希を裏切る事はしていない。あの頃と変わらず愛してる。
だから離婚届にサインをする気にはなれない………いやサインをしたくない。
少なくとも もう一度柚希に会って話をするまでは………
柚希の行方が判らないまま さらに二週間ほど過ぎ、社長室で仕事をしていると俺の携帯が鳴る。
画面を見てみると家からで、柚希が見つかったのかと慌てて携帯に出る。
「もしもし!」
「あっ!禅?」………電話の相手は母親だ。
「母さん。どうした?何か判ったのか?」
「まだ判ってないわ。
でも その柚希さんの事で、皆川先生と誠君がおみえになってるの。今から………」
母親の言葉を遮り
「今すぐ帰るから 二人に待つように言ってくれ!」
携帯を切り、やりかけの書類を鞄に入れ社長室を出る。
柚希が家を出てから一ヶ月………誰に聞いても 調べても 居場所が判らない。俺達がこうなってしまったのは柚希が俺に愛想尽かしたからだと思っている。
だけど、柚希が置いていった手紙を何度も読み返すが、彼女というのが誰のことを言っているのかまったくわからない。
俺は柚希を裏切る事はしていない。あの頃と変わらず愛してる。
だから離婚届にサインをする気にはなれない………いやサインをしたくない。
少なくとも もう一度柚希に会って話をするまでは………
柚希の行方が判らないまま さらに二週間ほど過ぎ、社長室で仕事をしていると俺の携帯が鳴る。
画面を見てみると家からで、柚希が見つかったのかと慌てて携帯に出る。
「もしもし!」
「あっ!禅?」………電話の相手は母親だ。
「母さん。どうした?何か判ったのか?」
「まだ判ってないわ。
でも その柚希さんの事で、皆川先生と誠君がおみえになってるの。今から………」
母親の言葉を遮り
「今すぐ帰るから 二人に待つように言ってくれ!」
携帯を切り、やりかけの書類を鞄に入れ社長室を出る。