絆 ～私は必要ですか?～ 【完】

「イヤ。わからない。手紙には他の女が好きなら………って書いてあったが、そんな女はいない。俺には今も昔も柚希だけだ。
柚希が俺との生活がイヤで出て行ったんだと思っている。」

俺の言葉に部屋にいる全員が怪訝な表情をする。

「じゃあ 私が柚希さんの代理人として話をさせてもらうよ。良いかい？」
柚希の今の状況をわかっているのが皆川先生だろうから、俺は了承した。

「三年前 ここにいる誠君の会社 長谷川住建の創立記念パーティーに柚希さんを同行させなかったのは何故だい？」

三年前？………パーティー？………
ああ！あの時………は………

「秘書の間宮から柚希が体調悪くなってしまって同行できないから服を取りに来てほしいと連絡があったので取りに行ってきたって報告があったから、間宮に代わりに行ってもらいましたが………それが何か？」