絆 ～私は必要ですか?～ 【完】
「柚希 戻ってきてくれないか？
もう一度やり直したい。」

禅さんの言葉が嬉しくて、正直すぐ頷きたかった。
でも、私は禅さんを信じれず離婚届にサインをして、家を出て来てしまった。
今さら戻るなんて勝手すぎやしないかと返事に戸惑っていると、

「柚希は俺の所に戻ってやり直す事をもう一度考えてほしい。
俺は柚希が俺の所に戻ってきてくれるよう努力する。」

「努力？」

「本当は毎日 柚希の隣にいて説得したい………けど、悪いな。俺は一応 社長だから仕事しないと………だから、毎週末会いに来る。
柚希の信頼をもう一度取り戻す。俺には柚希しかいないんだ。
会いに来ていいか？」

「そんなムリしなくて良いよ。
勝手に家を出てきたのは私なんだから………」

「家を出なきゃいけなくなるような事をしたのは俺だ！だから柚希に会いに来る！」


とりあえず、今日は帰るよと言って禅さんは帰って行った。
それからというもの、私に会いに来てくれた。
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