初恋 ~頑張る女子と俺様上司の攻防戦~
フッ。
小さく息を吐くと、社長がベットに腰掛ける。


「この年になって恥ずかしいんだが、俺はお前に恋をしたらしい」
「はああ?」
「だよな。俺も驚いている。でも、止められないんだ」

「冗談ですよね?」
「こんなこと冗談で言えるか」
でも、そんな、
「誰かと間違えてませんか?」
「こんな無鉄砲で、口が悪くて、わがままで、いうことを聞かない小娘を、誰と間違えるんだよ」
「はあ」
なんだかとても侮辱された気がするんだけれど。

「お前は、こんなおじさん嫌いか?」
うつむきながら聞く社長は、14歳も年上とは思えないほどかわいい。
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