初恋 ~頑張る女子と俺様上司の攻防戦~
バックから携帯を取り出すとどこかにかけ始めた。

『もしもし龍之介、今どこなの?』
『すぐマンションに帰っていらっしゃい』
『ええ、すぐ』
『あなたの娘と、婚約者と、あと、三代未来さんが待っているわ』
そう言って、お母様は電話切った。


その後の時間は長かった。
実際には20分ほどだったんだと思うけれど、沈黙の時間はとても長く感じた。

「何で、あなたがいるのよ」
静けさにたまりかねた玲奈が、食ってかかる。
何でって言われても・・・
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