初恋 ~頑張る女子と俺様上司の攻防戦~
「当時、私も追い詰められていたんです。身寄りと言えるのは母だけで、旦那様が保護者のような存在でした。その旦那様は怒っていらして」
「お父様が?」
「ええ、実の娘のようにかわいがっていただきましたので、お怒りもすごくて」
その気持ちも分からなくもない。
「勝手に海外留学先を探してこられて、春からはここに行きなさいって、有無を言わさずでした。その時に、『お前は恋に恋をしているだけだ。まだ何も分かっていないんだ』と言われたんです」
15歳の子が愛だ恋だと言えば、大抵の大人は同じ反応をするだろう。
「私自身も考えました。本当に私は彼を愛しているんだろうかって」
「それで?」
その答え、私も聞きたい。
「悩んだあげく、哲翔に、ああごめんなさい。哲翔さんに」
言い直したゆりあさんに、
「哲翔でいいわ。今はプライベートだから」
虹子が口を出す。
「では。私、当時同級生だった哲翔に相談したんです」
「お父様が?」
「ええ、実の娘のようにかわいがっていただきましたので、お怒りもすごくて」
その気持ちも分からなくもない。
「勝手に海外留学先を探してこられて、春からはここに行きなさいって、有無を言わさずでした。その時に、『お前は恋に恋をしているだけだ。まだ何も分かっていないんだ』と言われたんです」
15歳の子が愛だ恋だと言えば、大抵の大人は同じ反応をするだろう。
「私自身も考えました。本当に私は彼を愛しているんだろうかって」
「それで?」
その答え、私も聞きたい。
「悩んだあげく、哲翔に、ああごめんなさい。哲翔さんに」
言い直したゆりあさんに、
「哲翔でいいわ。今はプライベートだから」
虹子が口を出す。
「では。私、当時同級生だった哲翔に相談したんです」