初恋 ~頑張る女子と俺様上司の攻防戦~
※番外編※ その後・・・
わがままな娘
龍之介と出会って3度目の春。
元々建築家として設計事務所を経営していた龍之介だったけれど、今は外務大臣を務めるお父様の秘書として働いている。
去年まで社長を勤めていた御影設計事務所は、親友であり片腕の畑沢春樹さんが社長となった。
そして、私は御影設計事務所のデザイナー。
社長と新入社員として出会った私達も、今は別々の仕事をして時間もすれ違いがち。
それでも、今の私はとっても幸せ。だって、好きな人の側にいられるんだから。
「シーツ洗っちゃうよ」
「うん、お願い」
珍しく日曜の休みが一緒にとれた龍之介と私は溜まった家事を片付けていた。
年明けに入籍して2ヶ月。まだ新婚の私達は共同生活も手探りの状態。
特に、新人建築家の私は仕事だけで精一杯。
それでも愚痴を言えば、「今まで通り週2で家事サービスを頼もうか」って言われるのがわかっているから文句は言えない。
それに、お金に苦労してきた私としては、人を雇って家事をしてもらう気にはどうしてもなれないし、お母様の耳に入れば「じゃあ仕事を辞めなさい」って言われるのも安易に予想できて口に出せない。
「未来、携帯なってるよ」
あ、ホントだ。
掃除機を止め、テーブルに置いていた携帯を確認する。
あ、ああ。
樹里ちゃんから。
良かった、やっとつながった。
私はそっと胸をなで下ろした。
何しろ、新婚の幸せいっぱいのはずの私を悩ませる唯一の存在がこの子なのだから。
元々建築家として設計事務所を経営していた龍之介だったけれど、今は外務大臣を務めるお父様の秘書として働いている。
去年まで社長を勤めていた御影設計事務所は、親友であり片腕の畑沢春樹さんが社長となった。
そして、私は御影設計事務所のデザイナー。
社長と新入社員として出会った私達も、今は別々の仕事をして時間もすれ違いがち。
それでも、今の私はとっても幸せ。だって、好きな人の側にいられるんだから。
「シーツ洗っちゃうよ」
「うん、お願い」
珍しく日曜の休みが一緒にとれた龍之介と私は溜まった家事を片付けていた。
年明けに入籍して2ヶ月。まだ新婚の私達は共同生活も手探りの状態。
特に、新人建築家の私は仕事だけで精一杯。
それでも愚痴を言えば、「今まで通り週2で家事サービスを頼もうか」って言われるのがわかっているから文句は言えない。
それに、お金に苦労してきた私としては、人を雇って家事をしてもらう気にはどうしてもなれないし、お母様の耳に入れば「じゃあ仕事を辞めなさい」って言われるのも安易に予想できて口に出せない。
「未来、携帯なってるよ」
あ、ホントだ。
掃除機を止め、テーブルに置いていた携帯を確認する。
あ、ああ。
樹里ちゃんから。
良かった、やっとつながった。
私はそっと胸をなで下ろした。
何しろ、新婚の幸せいっぱいのはずの私を悩ませる唯一の存在がこの子なのだから。