初恋 ~頑張る女子と俺様上司の攻防戦~
そもそもの発端は1ヶ月前。
インターナショナルスクールに通う樹里ちゃんは、2月から3月にかけての長い春休みに突入した。
そんなある日、高校生になったのを機にお母さんの故郷であるイギリスに1人で行くと言い出した。
私も龍之介も心配したけれど、一度言い出したら聞かない性格を知っているから諦めるしかない。
もちろん、樹里ちゃんが羽を伸ばしすぎないようにいくつかの条件もつけた。
2日に一度は連絡をいれること。
おばあちゃんの家に寝泊まりし、外泊をしないこと。
無断でのアルバイトも禁止。
樹里ちゃんもそれに納得して2月の初めにイギリスへと出発した。
しかし、
2週間後、樹里ちゃんとの連絡が取れなくなった。
何度携帯にかけてもつながらないし、お世話になっているおばあちゃんの家にかけると『今は出かけています』と同じ返事ばかり。
さすがにこの状態が1週間も続けば、私だって気づいてしまった。
きっと、おばあちゃんは樹里ちゃんが叱られないようにかばっているんだ。それがわかっていても、私は何も言えなかった。
そんな時に限って、龍之介が樹里ちゃんのことを聞いてくる。
「最近確認してなかったけれど、樹里はちゃんと連絡してきてるんだよな?」
「え?」
えっと・・・本当のことを言ったらまずいよね。
「未来?」
「大丈夫だよ。ちゃんと連絡しているから」
「本当に?」
「う、うん」
「怪しいなあ」
うわ、バレてる。
樹里ちゃんはああ見えてしっかりした子だからバカな事はしないと思う。でも未成年に違いはない。根本的なところで幼いし、感情に走ってしまうところもある。
危険だな。本当ならすぐにでも飛んでいきたい所なんだけれど。
「何かあったら絶対言うんだぞ」
「うん」
そんな怖い顔をしないで欲しい。
「必ずだぞ?」
「わかってる」
安易な約束をしてしまったのは完全に勢い。
その後の最悪の展開を私は予想もしていなかった。
インターナショナルスクールに通う樹里ちゃんは、2月から3月にかけての長い春休みに突入した。
そんなある日、高校生になったのを機にお母さんの故郷であるイギリスに1人で行くと言い出した。
私も龍之介も心配したけれど、一度言い出したら聞かない性格を知っているから諦めるしかない。
もちろん、樹里ちゃんが羽を伸ばしすぎないようにいくつかの条件もつけた。
2日に一度は連絡をいれること。
おばあちゃんの家に寝泊まりし、外泊をしないこと。
無断でのアルバイトも禁止。
樹里ちゃんもそれに納得して2月の初めにイギリスへと出発した。
しかし、
2週間後、樹里ちゃんとの連絡が取れなくなった。
何度携帯にかけてもつながらないし、お世話になっているおばあちゃんの家にかけると『今は出かけています』と同じ返事ばかり。
さすがにこの状態が1週間も続けば、私だって気づいてしまった。
きっと、おばあちゃんは樹里ちゃんが叱られないようにかばっているんだ。それがわかっていても、私は何も言えなかった。
そんな時に限って、龍之介が樹里ちゃんのことを聞いてくる。
「最近確認してなかったけれど、樹里はちゃんと連絡してきてるんだよな?」
「え?」
えっと・・・本当のことを言ったらまずいよね。
「未来?」
「大丈夫だよ。ちゃんと連絡しているから」
「本当に?」
「う、うん」
「怪しいなあ」
うわ、バレてる。
樹里ちゃんはああ見えてしっかりした子だからバカな事はしないと思う。でも未成年に違いはない。根本的なところで幼いし、感情に走ってしまうところもある。
危険だな。本当ならすぐにでも飛んでいきたい所なんだけれど。
「何かあったら絶対言うんだぞ」
「うん」
そんな怖い顔をしないで欲しい。
「必ずだぞ?」
「わかってる」
安易な約束をしてしまったのは完全に勢い。
その後の最悪の展開を私は予想もしていなかった。