最悪で最高の復讐劇
「…私は、影下 美愛なんかじゃない。私の本名は、ラミア。吸血鬼さ」

歪んだ笑みを見せると、涼也は「…これ、外してよ!」ともがいた。

「もがいたって無駄さ。外れる訳がないし、叫んだって、その叫びはこの部屋にしか聞こえない…どう?最高でしょ?」

「……っ!」

涼也は、もがくのを止めて私を睨みつける。

「美愛…じゃなくて、ラミアだっけ…ラミア、俺を騙していたの?何のために?」

「何のために?それは、復讐をするためさ!あんたの元彼女の未来の復讐をね!」

「復讐…?俺に何の恨みが…?」

「ふざけんな。あんた、未来を自殺にまで追い込んだんでしょ?未来から全部、話は聞いているさ…おしゃべりは、ここまで。未来!復讐して良いよ!」

そう言って私は、地下室から出る。そして、ドアにもたれていた。

…本当は私も一緒にいたいんだけど、二人きりの方がね…?

次の瞬間、何かを斬ったような、私にとって気持ち良い音が私の耳に入って来た。そして、私は愉快そうに笑った。
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