最悪で最高の復讐劇



私が彼と付き合い始めた週の休日。私は、涼也に連れられて涼也の家に遊びに来ていた。

「ごめんね?急に遊ぼう、なんて言っちゃってさ」

「全然平気だよ!暇だったから、誘ってくれて嬉しかったんだ」

私は、そう答える。涼也は、安心した様子で私に微笑んだ。

「……付き合い始めて少ししか経っていないんだけどさ。どうしても話したい過去があって…話しても良いかな?」

「良いよ」

私が微笑むと、彼は「ありがとう。俺、昔、彼女が居たって言ったでしょ?」と言い、話を始めた。

その内容は、元彼女(未来)から告られ、遊びとして付き合うも日に日につまらなくなって来た。何か刺激が欲しくて、元彼女をいじめ始めた。元彼女の苦しそうな顔を見る度に楽しくなって来て、いじめを酷くしてしまった。ある日、元彼女は、事故で失ったそう。

…あれ?未来は、自ら命を絶ったって言ってたような…あ、事故を装って命を絶ったって言ってたな…。

「……そうだったんだ…」

「俺、この間いじめられて分かったんだ…本当は、すっごい辛かったんだなって……反省しているんだ」

涼也は悲しそうに笑った。私は「…そっか。私に話してくれてありがと!」と自然な作り笑いを浮かべた。
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