お前がいる場所が、好き。Ⅰ

わたしに告白をしてくれた男の子、川野 修二(かわの しゅうじ)くんは、何度も告ってきた。


わたしは、嫌々ながら受け入れて付き合うことにした。
けれど、“嫌々ながら”でも付き合ったのが間違いだった。


例えば、友達の誕生日パーティーとデートが重なった場合、別の日にしてもらうよう頼んだ時は、



『お前、何言ってんの? その友達は、彼氏とかいねぇんだろ? お前だけだろ、彼氏いんの。俺という立派な彼氏がいるくせに、友達の方を優先すんじゃねーよ』



ときつく言われた。



『ごめんね。でも、お祝いくらいしたいから』



『祝いたいなら、手紙書いて渡せばいいだろ。どう? これで解決だろ? つー訳で、これでデートできんじゃん』



という感じで、わたしを友達の誕生日パーティーの参加を無理矢理外したり。



デートに少し遅れたら、



『おっせーよ! 何恋人待たせてんだよ』



と平手打ちされたりもした。


少しでもいらついたら、わたしに平手打ちを何回もしてきて、知らない間に跡ができてしまった。




< 125 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop