お前がいる場所が、好き。Ⅰ
青い湖とは反対の色
月曜日になった。わたしは、朝食を食べた後、すぐに制服に着替えた。
「お母さん、行ってきます」
「行ってらっしゃい、沙織」
わたしはドアを開けて、少し深呼吸をした。
朝って爽やかで涼しい。特に今日は、何もかも爽やか。
空気は美味しいし、青空と雲。
水色と白の色合いは、涼しげでいい感じだ。
わたしは、フンフンと鼻歌を歌いながらいつもの道を歩いた。
「沙織、おはよー!」
後ろから声がしたので見てみると、美咲が三つ編みを揺らしながら走ってくるのが見えた。
「おはよう、美咲!」
「そういえば、電話でも言ったけど、英検合格おめでとう。奈緒には話したの?」
「ううん、まだ。本当は、沙織との電話の後に、奈緒のところにも掛ける予定だったんだけど、お母さんに話しかけられて、そのまま長話になって電話するの忘れちゃったんだ」
お母さんと長話なんて、美咲達は一体何をそんなに長い時間話していたんだろう。
「だから、今日するつもり」
美咲の言葉に、わたしは無言で頷いた。