お前がいる場所が、好き。Ⅰ
日曜日になった。わたしは、昼ご飯を食べた後にスキップをしながら水色のワンピースを揺らしていた。
「あっ、沙織ー!」
待ち合わせ場所である駅前へ行くと、既に美咲はもう来ていて、手を振っていた。
「美咲! 早いねー!」
わたしはそう言ったけれど、奈緒の姿だけ見当たらないことに気づいた。
「奈緒は? まだ来てないの?」
「まだだよー」
美咲がそう言うと、
「沙織、美咲!」
という声がした。奈緒だ。奈緒が、茶色いスカートを揺らしながら、走ってきている。
「あっ! 奈緒、良かったー!」
「じゃあ、これで揃ったし。商店街に行こう!」
「うん、行こう行こう!」
わたし達は商店街に行くために、駅の中へ入った。