お前がいる場所が、好き。Ⅰ
「ええっ!」
家に入ると、玄関で出迎えてくれたお母さんが面食らった表情で大声をあげた。
「ちょ、ちょっと! 沙織、どうしたの?」
「湖に……落ちちゃった……」
「ほら、タオルで早く拭きなさい!」
干してあったタオルを取って、お母さんはわたしに渡してきた。
「着替えは、自分で用意出来るわね?」
「うん……」
わたしは、服を脱いで1番最初に目に入ったワンピースに着替えた。
メニュー