お前がいる場所が、好き。Ⅰ

カーテンを遮って、明るい朝の光がわたしの頰に落ちた。
わたしは、ベッドから降り、1階に降りる。



「おはよう、沙織」



階段を降りると、リビングでテレビを見ていた、お母さんがわたしに気づいて言った。



「おはよう」



わたしは、目をこすりながら言う。



「朝ご飯、出来てるから食べなさい」



お母さんは、テーブルを指差した。シュガートーストが乗っている。



「うん」



わたしは、席について、シュガートーストをかじりながら、時計を見た。学校に行くには、余裕があるので、わたしはのんびりと食べる。


寺本とは、学校が違うので塾でしか会えない。また湖のところへ行ったら、会えるだろうか。いや、きっと会えるだろう。弟さんと妹さんが、あの湖で遊ぶのは好きだと言っていたんだから。




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