☆服従ゲーム☆俺様王子は奴隷な私を溺愛中。
エリさんは何かにつまずいて転げ落ちた。
「大丈夫?」と蓮君は笑顔で問いかける。
するとエリはガタガタと震え出し、すぐに立ち上がって、逃げるように立ち去った。
……見間違い……だよね?
今、蓮君がすれ違いざまに、
エリさんの足を引っかけた気がした。
「物騒な事件もあるもんだね。でも大丈夫。希望ちゃんは僕が守るから」
蓮君はそう言って、私の肩を抱く。
そのとき昇降口が見え、私は今日、一月君とした服従ゲームの命令を思い出した。
「蓮君、ごめん。先に教室へ戻ってて」
「ん? どうして?」
「私ちょっと、用事を思い出して」
そんな感じで誤魔化すと、私は蓮君と離れ、昇降口から校門へと向かった。
ちょうどそのとき、
五時間目を告げるチャイムが鳴った。