☆服従ゲーム☆俺様王子は奴隷な私を溺愛中。
振り返ったタイミングで、パシャリとシャッターを切り、カメラに顔を取られた。
「あなた……黒澤一月先輩?」
声をかけたのは、
同じ桜町高校の二年の一月先輩だ。
“冷徹王子”
普段は絶対に誰とも関わらないような孤独を好む性格。
声を聞いたのも、入学以来、初めてかも。
しかも、私としゃべってるなんて……。
「なんだ、俺のこと知ってるんだ。……って、同じ桜校なら当然か。俺、学校じゃ有名人だし」
先輩は私が盗んだはずのグミと最新のスマホをもって、不敵な笑みを浮かべる。
まるでオオカミが子ヤギをしとめる前のような、威圧感のある、サディスティックな雰囲気だ。
「斎藤希望であってるよな。おまえの名前」
「えっ…!?」
なんで?
一月先輩が私の名前を知ってるの?