☆服従ゲーム☆俺様王子は奴隷な私を溺愛中。

「てか志芳、こういうからくりがあるなら俺らにも説明しとけよ!」と一月君。


「だってあなた達、すぐ顔に出るもの」


「うっ、たしかに…」


「左利きの推理で僕を追い詰めたのは?」と蓮君。


「あの段階で自分の罪を認めて謝っていれば、私はあなたを許してもいいと思っていたの」


志芳ちゃんは蓮君に近づく。


「……けれどもう遅いわ。一ノ口蓮。あなたにはしかるべき処分を受けてもらう…」


蓮君はがっくしと、ひざをついた。


「完敗だよ。志芳ちゃん。いや、君ら全員の勝利だ」


蓮君の目から涙が落ち、バスケコートを濡らした。


「くそっ、なんでだよ……僕ほど長い時間、希望のことを思っていた人間はいないのに、僕ほど希望のことを愛している人間はいないのに…」
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