【完】君と一生を
ファミリアが起きると、寝室には誰もいなかった。
まだ眠たい頭を働かせると、ドアの向こう側から声が聞こえた。
もう皆起きて準備しているようだった。
ファミリアは身だしなみを整え寝室を出た。
「おはよう。」
ファミリアに気づいたシンが笑顔を向ける。
「おはようござ…あ、おはよう。」
ファミリアがそう言うと皆挨拶を返してくれた。
「昨日の疲れはとれたか?まだ疲れがあるならギリギリまで寝てても大丈夫だが。」
ロンがファミリアを気遣う。
「疲れはもう大丈夫っ…、
ありがとう。」
ファミリアはまだロンに対して、
敬語なしなのがハードルが高いらしく、
言葉に少し詰まりながら話す。
「お姉ちゃん!おにぎり一緒に作ろう!」
レンがファミリアの服の端を噛み軽く引っ張る。
「うん!じゃあ一緒にやろっか!」
「じゃあお姉ちゃんこっち!」