【完】君と一生を

準備



シンは手を使いおにぎりを作っていき、

レンは魔法で浮かして作っていく。


「あの私、おにぎり作った事がなくて…」


ファミリアはおにぎりを作っていくシンとレンを見て言った。


「じゃあ僕が教えてあげる!」


レンはそう言うとおにぎりの作り方を教え始めた。


「まずはお米と具を宙に浮かして、

お米の真ん中に具を入れて、丸める!

この時固くぎゅっとするんじゃなくて柔らかく丸めるんだよ!

で、最後に形を整えて完成!

ね!簡単でしょ!」


レンは得意げに出来たものを籠に並べた。


「あの私、強化用の魔法しか使えないの…」


「え!そうなの?!

じゃあ僕のやり方では出来ないんだ…」


レンはシュンとして下を向いた。


「レン、見てみな。」


それまで黙っていたシンが手の中のものを見せた。


「ん…?

あ!星!これ星だよ!」


「これはファミリアに教えてあげたご褒美だ。」


「でも、役に立たなかったよ?」


「そんなことない。な、ファミリア。」


「うん!

レン君みたいに魔法でとはいかないけど、

手順とコツを教えて貰ったんだもん!

これで私も作れるわ!」


「ほんと…?」


「うん!」


「僕役に立った…?」


「もちろん!教えてくれてありがとう!」


「よかった(*´∀`*)」


ファミリアがそう言うとレンの顔に笑顔が戻り、はしゃぎ出した。

シンはファミリアの方を見て笑顔で頷いた。

ファミリアはお礼を言われたような、そんな気がした。


「よし!じゃあ私もおにぎり作り頑張る!」


「僕も頑張るー!」


「じゃあ俺も頑張る!」


三人はせっせとおにぎりを作り出した。


< 13 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop