【完】君と一生を
「結婚は致しません。」
ファミリアがそう言うと、王が立ち上がった。
「どういうことだ。
昔から決まっていたことだろう。
お前も拒んでいなかったはずだ。」
「はい。昔は真実を知らず、
上辺だけ見て判断しておりました。
私の失態です。」
「皆がわかるよう根拠を述べよ。」
「はい。
では私の失踪したあの日の事をお話します。
私はあの日、ルールに殺されそうになりました。
私はその前に聞いてしまったのです。
ルールの計画を。
私と結婚した後、私を殺し王になると。
私は感情のままに飛び出し、ルールと口論になりました。
口論が熱くなった後、
ルールは周りの従者に、私を殺すように命令しました。
私は逃げました。
このまま殺されてしまえば、時期王はルールとなってしまう。
そして私は何とか逃げ出しました。
それが本当だと言う証拠もあります。
これを見てください。」
ファミリアは一つの指輪を出した。
それは映像を記録するもの。
ファミリアはそれを王に渡そうとした瞬間。
ルールはファミリアに剣を向けた。
「大人しく私と結婚していれば死なずに済んだものを…トリャァァァア!」
ルールはそう言うと、丸腰のファミリアに斬りかかった。