ラブ・シュガーレス
ホールへと向かうと、店長さんと目付きの悪そうな店員さん(確か隼人ーさん)はメニューとにらめっこをしていた。

「お、着替えた?」

元気のある女の子(里桜さん)の声に反応して、店長さんは顔を上げた。

「制服のサイズぴったりそうだねー!どう?キツいとかないかな?」

「はい!ちょうど良いです。」

「平均サイズっぽいもんな、色んな意味で」

「隼人!何か失礼だよ!」

「あははは~(なんて嫌味っぽい)」

顔のひきつりを笑顔に変えて笑った。

「そしたら先にこの『Wunsch』のメンバーを紹介しようか♪」

「まずは僕がこのカフェのオーナーの吉沢一樹。呼び名は特に決まりはないけど、お店ではオーナーって呼んでね!また、このお店の分からないことがあったら何でも聞いてね!」

「独身の21歳、彼女兼お嫁さん募集中だよ~♪笑」

「こら、里桜!」

「あーお嫁さん募集中とかは気にしないでね///」

「はい。」

ふふ、焦っているオーナーを見ているとこっちまで和むな~。

「えっとーそしてこのイタズラな娘は僕の妹の里桜。」

「里桜でーす!望花ちゃん、よろしくね!ちなみに私は中学二年だよ♪」

「里桜はお手伝いとして、働いて貰ってるんだ」

「そうなんですね。こちらこそよろしくね、里桜ちゃん!」

明るく元気だなー里桜ちゃん

「そしてこちらが田中隼人。僕と同じ21歳。カフェの経営とかから色々と一緒にやってもらってて、珈琲とかにもすごく詳しいんだよ。」

「・・・よろしく。」

「こ、こちらこそよろしくお願いします。」

なんかムスッとしてるままだな。。

「あとはー」

「皆さんおはようございます!」

「お、タイミングよく来たね。紹介するね望花ちゃん。僕のもう一人の妹、美桜だ。現役の大学一年生だから、カフェのこと以外でも勉強とかも教えて貰えるよ。」

「よろしくね、望花ちゃん。分からないことがあったら何でも聞いてね!」

「はい!よろしくお願いします。」
オーナーと同じこと言ってるーさすが兄妹だ!

「そしてこちらが夏目光くん。カフェを開いたときから働いて貰ってるんだ。望花ちゃんと同じ高校一年生だよ!」

「あ、さっさ更衣室で会ったよな!よろしくな!」

「うん、こちらこそ!」

「(こそっ)さっきのことは本当に内緒で頼むな」

思わずの耳打ちをされて笑ってしまった。


それから営業してからはてんやわんやだった。
珈琲の種類がバッチリでも初めての接客に終始バタバタだった。
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