ラブ・シュガーレス
放課後、今日はバイトが休みの日。
今日は一人でカフェ巡りをする日と朝から決めていたので、学校が終わると早速街に繰り出しました。
「さて、どこから攻めようかな♪」
流行りのカフェに行くか、古風な喫茶店から行くかーあ、先に道具巡りしようかな?
この間、ちらっとみたお店のティーカップが可愛かったな~
そんなことを思いながら前を見ると、ウィンドウズ前に見慣れた後ろ姿があった。
あれってー隼人さん?
真剣に見ていているようでこちらには気が付いていなそう。。
どうしよう、声かけた方がーでも真剣そうだし、朝の光くんみたいに気軽に話せなそうだしな。
・・・よし!気が付かなかったふりをしよう!
そう決めて背を向けた時ー
「何で逃げるんだよ!」
「うっ」
怒りの声がして、振り向くと仏頂面の隼人さんが立っていた。
「あーえっとーぐ、偶然ですね~何してるんですかこんなところで!?」
「・・・それはこっちの台詞。ここに全部写ってたし。」
隼人さんが指したのはウィンドウズ。
あ、こっちから見えてたように向こうからも見えてた?
「いや、隼人さん真剣そうだったので、声かけちゃ悪いかと。あ、ちなみに私はカフェ巡りとかティーカップとか見に街にーって興味ないですよね!」
最後の方は早口で話を終了させようと思ったとき、隼人さんがウィンドウズのガラスをコツコツさせた。
「・・・?」
「これ。こうゆうの見に来たんじゃないのか?」
ガラスに近づき覗くと
「わぁー綺麗。」
飾られていたのはアンティークなティーカップやスプーン、お皿だった。
「この形、模様、美味しそうな紅茶とケーキが目に浮かぶ~。あーこっちのティーカップも素敵!!」
あ・・・
ハッと横を見ると何やら笑いを堪えている隼人さんの姿が。
「あの、なにか?」
「いや、なんというか。本当に望花お前、好きなんだなって思って。」