幸せいっぱいって・・・
俺は聞く前にわかった。

祥平は守ったんだって。

「祥平は気づいたら体が動いてたって感じで飛び込んだらしい。あすかを守りに。最後にあすかに「バスケ上手くなってあの7番に付き合ってってちゃんと言って幸せになること。約束な」って言ったらしい。そのまま祥平は息を引き取った。」

俺は何やってんだ。

あいつはこんな過去背負ってんのに・・・

「あすか、枕変わると寝れなかったり安心しなきゃ寝れなくなったのはそれからなんだ。だから母さんびっくりしてた。翔のことほんとに好きなんだって。だから安心しろ。あすかはお前を支えにしてっから」

「涼さん・・・あすかはきっと自分を責めてますよね。」

「そうだな・・・あすかはずっと私のせいだって言ってた。でもあの時も信号無視をしてたわけじゃなかった。トラックの居眠り運転がいけなかった。なのに責めてた。でも最後の言葉。幸せにならなきゃいけないって思えるようになったのは高校入学前だ。」
< 220 / 249 >

この作品をシェア

pagetop