*HIKARI*
屯所まであと少し
気持ちとは、真逆に壁に手をつき膝を地につける
蹲り立てなくなってしまった

「水を飲みなさい」

光が顔を上げると目の前に竹筒
そして、男が優しく微笑んだ


1口飲み蓋をしようとしたが

「しっかり飲みなさい
水は、近くで汲めるから」

コクコクと水を飲むと少し楽になった

「ありがとうございます」

「立てるかな?送ろう」

「すぐ近くなので結構です」

「しかし、倒れでもしたらいけない」

「本当に大丈夫です
ありがとうございます」


この男が怪しい人物で、新選組に危害を加えたりしたら困る
光は、頑なに拒んだ


しかし、ふらつく足元に男がため息



「遠慮するな
こちらの方向だな?」


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