*HIKARI*
面倒だと、思いつつ
布団ではなく
光を床におろすためしゃがむと
光がぼぉーっと、沖田を見て抱きつく

突然の行動に驚く

「あ…にう…え…」

微かに聞こえた声に、沖田が微笑んだ

沖田が光を遠ざけていた理由は、光が自分をジロジロと見るからだった
好かれているなら、面倒だと思っていたのに
兄と思われていたのだとわかると気が緩んだ

光を引き離そうとするが、胸元にしがみつき
「いかないで… 兄上… 」

沖田の懐でぐったり


戻った山崎が怪訝に沖田を見る

「そういう仲やったん?」

「着替えしないと布団に寝かせられないと思ったから、抱えたまま待ってたんだよ!!!」

「さよか!そら、堪忍!!」


着替えの為、他の女中が到着するまで
沖田の懐で眠り

沖田は、そんな光の顔を見続けた



< 29 / 96 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop