*HIKARI*
ジリジリと光の体重が沖田に移る

俺は、なんで押し倒されてんの?

深く甘い口づけ

ぐるりと光をひっくり返し、組み敷いた
虚ろな目をした光が


「沖田…さん」


間違いなく、兄ではなく自分を愛おしく呼ぶ

今度は、沖田から光へ口づけをする
深すぎる口づけに、光が声を出す


お互い酒を飲み酔っている


酒の勢い

そんなことをしたら、傷つけないだろうか


沖田が口づけを辞め、額をくっつける



「俺は、兄貴じゃなかったのかよ」

「違います
似てると思ったけど… 沖田さんは、兄じゃない」

わけのわからない気持ちが沖田の中で
湧き上がる
男の理性を超えようとする
その何かを押し殺そうと
沖田が額を光の肩に移す



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