*HIKARI*
沖田が、光のそばに行く


土方が見ているとわかっていても
抱きしめずには、いられなかった


何か声を掛ける訳でもなく
ただ光を抱きしめ


どれほど時間がたったか

土方も2人共が可哀相に見え、見守った

「明日も来る
巡察当番の日も、非番の日も
お前が新選組に帰る日は、一緒にここを出る」


「沖田さん… 私、皆に迷惑かけたくないの」


沖田が鼻をつまむ

「もう、かけてるだろ!
妹の世話すんのは、兄貴の役目らしいし
俺は、光の兄貴じゃねえけど
光がひとりで勝手なことすんのは
目障りでしかたねぇから」


土方が頬を緩ませた

素直じゃなさ過ぎる沖田の言い方は
光が好きでたまらないのだと
言っているから




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