*HIKARI*
光が沖田を押す

沖田の顔を見て
「父兄は…」

言う前に、沖田の懐に戻された

光の表情でわかったのだ


「言わなくていい… わかったから…」

「総司」


そばに来た土方に、顔を横に振って見せた

父兄は、すでにこの世にいない

探し物のありかを知っているのは光だけ
光は、ひとりでそれを守ろうとしている


沖田が光を抱きしめる腕に力を込めた



「俺達で考えるから、このまま耐えろ
いいな? 何も話すなよ」


土方に言われ、うんうんと頷く





城を出て、土方と沖田が向かったのは
原田の住む、光の家

家に細工がないか、天井裏から床下
隅々まで探すが、何も見つからなかった





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