天空に一番近い蒼─好きになった人は腰掛け体育教師でした
宙で大きく振りかぶるや、次の瞬間先生の手の中から勢い良くボールが放たれた。
パシッと音を立ててボールがネットを揺らす。
(!!)
長い四肢を駆使して見事なジャンプシュートを決める先生に私が眼を見張ると、
「うゎぁ…」
「凄い…」
みんなの間からも感嘆の声が漏れた。
「やっぱ仁科先生カッコいいー!」
「だよねー!」
女の子たちがひそひそ言う声が、きっと先生の耳に聞こえているだろう。
ボールを拾って振り返る先生はどこか得意気に見える。
「と、まぁこんな感じでやってもらうわけなんだけど」
「えーっ!無理だよ先生!」
「自分でやるより先生の見てる方が良いっ!」
「俺もそうしたいとこなんだけどな、それじゃ授業になんねぇから。
ま、しょーがねぇ。とりあえずまぁ、二人一組でパス練習から」
先生の合図でみんなが組を作りつつ、広いコートに広がる。
「青海」
茉莉ちゃんが声を掛けてくれて、私は茉莉ちゃんとパス練習することにした。
「仁科先生、人気あるね」
「…だね」
「青海もカッコいいと思う?仁科先生」
「えっ…」
(うーん、どうかなぁ…)
『俺で良けりゃ話聞くからさ、戻ってこいよ』
『青海のこと、守るから』
即否定出来ないのはなんでかな…
そこにクラスの子たちと先生の会話が聞こえてくる。
パシッと音を立ててボールがネットを揺らす。
(!!)
長い四肢を駆使して見事なジャンプシュートを決める先生に私が眼を見張ると、
「うゎぁ…」
「凄い…」
みんなの間からも感嘆の声が漏れた。
「やっぱ仁科先生カッコいいー!」
「だよねー!」
女の子たちがひそひそ言う声が、きっと先生の耳に聞こえているだろう。
ボールを拾って振り返る先生はどこか得意気に見える。
「と、まぁこんな感じでやってもらうわけなんだけど」
「えーっ!無理だよ先生!」
「自分でやるより先生の見てる方が良いっ!」
「俺もそうしたいとこなんだけどな、それじゃ授業になんねぇから。
ま、しょーがねぇ。とりあえずまぁ、二人一組でパス練習から」
先生の合図でみんなが組を作りつつ、広いコートに広がる。
「青海」
茉莉ちゃんが声を掛けてくれて、私は茉莉ちゃんとパス練習することにした。
「仁科先生、人気あるね」
「…だね」
「青海もカッコいいと思う?仁科先生」
「えっ…」
(うーん、どうかなぁ…)
『俺で良けりゃ話聞くからさ、戻ってこいよ』
『青海のこと、守るから』
即否定出来ないのはなんでかな…
そこにクラスの子たちと先生の会話が聞こえてくる。