天空に一番近い蒼─好きになった人は腰掛け体育教師でした
 先生に質問返しして上手いこと騙くらかして、屋上から追い出されなくて済んだけど、流石に何か言われるかな、と思った。

 けど…



「…ふぅん。

 じゃまたな」


 それだけ言って先生はまたキィと軋む扉を開けて、北風に「寒ぃー!」とか言いながらその向こうに姿を消した。



 屋上に一人残された私は…


「…テキトー」


 風の中に呟いて、もう一度空を仰ぎ見た。

      *  *  *
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