天空に一番近い蒼─好きになった人は腰掛け体育教師でした
ダー…ン…!!
突然、静寂を打ち破る爆音が校内を突き抜けた。
(!?)
同時に「キャー!」とも「うわぁ!」ともつかない轟音のような悲鳴が廊下の先から押し寄せる。
「何、今の!?」
「すげぇ音したぞ?」
「花火?え、まさかのピストル?」
教室がざわつく。
そのざわめきを再び爆音がつん裂く。
ダーン、ダァーン!!
「えっ!マジで何!?」
「ちょっ!ヤダ!怖い!」
動揺する教室にバタバタと廊下を駆ける複数の足音と叫喚が響いてくる。
「助けて!助けて、誰か!!」
廊下にこだまする叫び。
「いやぁーッ!」
「怖い!怖い!怖い!!」
怯えきった女生徒達が転がり落ちるように席を離れるのを岡村が制する。
「座りなさい!私が見てくる。教室を出ないように」
岡村がドアを開けると同時に息も切れ切れな絶叫が飛び込んできた。
「く…九本木がぁッ」
(九本木!? 匡!?)