キミ、依存症



そんなことまで分かるなんて事が、私にとって嬉しくて、恥ずかしくて。


「なんだか、男の匂いがする」


ワザと”男”の所を強調するハル。


心当たりはある。きっと、あの時。


佐藤先輩は少しだけ香水の匂いがしていたから、きっとその匂い。


でも近くにいたのはほんの少しだったのに、そんな些細なことまでも分かるなんて思わなかった。


「きっと…、学校行ってたからだよ」


とっさに嘘ついた。

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