キミ、依存症


「ねぇ、菜乃ちゃん」


そう、先輩に呼ばれたかと一瞬で先輩の腕の中にいた。


「は…?」


なんで自分が抱きしめられているのかも分からないし、こんなところを誰かに見られたらー…。


なんて思っていると、そういう時に限ってあらわれる彼。


「何してるの」


タイミング悪すぎない?


低い声で聞こえた、よく聞いた声。


なんでこんなところで会うんだろう。


神様は意地悪だ。どこまでも、私に意地悪をする。

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