キミ、依存症
「…ごめん、ハル」
「何が?」
「実はね……」
今さら謝ったって何の意味もないだろうけど、ハルにこのまま嘘ついていられる気がしなかった私は自分から言うことにした。
「っていうことで、ハルが初めて…です」
「へぇ…。つまり、全部嘘?」
ちょっと責めるようなハルの口調に言い返せなくて小さくうなずいた。
「ふーん。菜乃、いつからそんなに嘘つきになったの?」
そう言いながら再び動くハルの手が私の弱いところを攻めてくる。
「んんっ…、ハル、やだっ…」
「やだやだ言う菜乃も可愛いんだけど、そろそろ菜乃の全部ちょーだい」
いままでゆっくりと触れていた手が私を優しく撫でてくる。
もう、脳みそまでドロドロになってるのに、これ以上は何も考えられなくて息も苦しい。