キミ、依存症


何か言いたげな菜乃の唇を塞ぐ。


あいつの名前なんて菜乃の口から聞きたくもない。


あいつが言っていた通り、俺が束縛タイプというのはあながち間違っていないみたい。


「菜乃…、俺の名前呼んで?」


「んんっ…、は、ハルっ…」


何度も何度も角度を変えては菜乃の唇を感じる。


菜乃は知らない。俺がどれほど菜乃を好きかなんて。


だから、唇から伝われ。いや、全身から伝わればいいのに。


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