キミ、依存症


ハルは少し驚いた顔をして私を見つめて


「菜乃、本気?」


唇を指先でなぞる。


たったそれだけなのに、私はもう余裕なんてもの無くなっているのに、それがハルにバレないように必死なのに。


「本気だよ。それとも、ハルは冗談だったの?」


そっとハルのシャツに手を伸ばす。


緊張しながらもハルのボタンを一つずつ外して行く。


私もハルみたいな余裕が欲しい。


そうしたらハルは私だけを見てくれるのかな?


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