キミ、依存症


慣れた手つきで忍び込む手がヒンヤリとしていて、むしろ気持ちが良かった。


触れられただけなのに簡単に体が緊張して変な力が入る。


少しずつ上に移動してくるハルの手。


「菜乃、最近変だよ」


ハルはそう言いながらも手は止めない。


「変って…、なにが?」


まるで弄ばれているような気持ちになる。


虚しくて、切なくて。


だけど、愛おしくて。


自分でも変な愛だって思うけど、それでもいいって思っちゃう。


「……菜乃、バカ」


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