ピュアダーク
サラがパトリックに初めて会ったのは大会よりもずっと前のことだった。
親戚付き合いで、挨拶に訪れたとき、そこで偶然パトリックを見かけた。
それはベアトリスが連れ去られて数年たった頃だったが、ディムライトならそこで何が起こったか、必ず耳にし、サラもすぐにベアトリスの話を知ることとなった。
その話のせいでサラはパトリックを見かければ、興味本位に観察するように眺めていた。
パトリックと話したことはないが、見つめているうちに、しっかりとした風貌から知らずと憧れの対象となってしまった。
そしてディムライトが集まる大会に参加したとき、グレイスがいい成績を修めて勝ち残り、それに付き添った。
その時にパトリックが現れ、すっかり大人びたその姿にサラの心を釘付けにしてしまった。
サラはその時パトリックに恋をした。どうしようもない恋だった。
人探しをしているからと、パトリックが見せた子供の頃のベアトリスの写真は、サラが素敵なホワイトライトを想像するにふさわしいものだった。
自分とは全く違う世界の人だとベアトリスにも憧れを抱き、お似合いのカップルだと思い込むことで自分の感情を抑えていた。
同姓同名で以前からベアトリスのことは気になっていたがずっと半信半疑だった。
ホワイトライトの光を感じたことでやっと本人だと気がつき、そして一緒に時を過ごせば、ほんの短時間でイメージとはかけ離れた彼女に酷く失望してしまった。
今ではすっかり嫌いになっている。
だからこそ恋焦がれるパトリックには、自分が認められないベアトリスの側に来て欲しくなかった。
ましてや『愛してる』などという言葉など聞きたくもない。
一層のことホワイトライトだから力を手に入れたくて近づいていると言ってくれたら、どんなに救われるかとあれこれ考えていた。
親戚付き合いで、挨拶に訪れたとき、そこで偶然パトリックを見かけた。
それはベアトリスが連れ去られて数年たった頃だったが、ディムライトならそこで何が起こったか、必ず耳にし、サラもすぐにベアトリスの話を知ることとなった。
その話のせいでサラはパトリックを見かければ、興味本位に観察するように眺めていた。
パトリックと話したことはないが、見つめているうちに、しっかりとした風貌から知らずと憧れの対象となってしまった。
そしてディムライトが集まる大会に参加したとき、グレイスがいい成績を修めて勝ち残り、それに付き添った。
その時にパトリックが現れ、すっかり大人びたその姿にサラの心を釘付けにしてしまった。
サラはその時パトリックに恋をした。どうしようもない恋だった。
人探しをしているからと、パトリックが見せた子供の頃のベアトリスの写真は、サラが素敵なホワイトライトを想像するにふさわしいものだった。
自分とは全く違う世界の人だとベアトリスにも憧れを抱き、お似合いのカップルだと思い込むことで自分の感情を抑えていた。
同姓同名で以前からベアトリスのことは気になっていたがずっと半信半疑だった。
ホワイトライトの光を感じたことでやっと本人だと気がつき、そして一緒に時を過ごせば、ほんの短時間でイメージとはかけ離れた彼女に酷く失望してしまった。
今ではすっかり嫌いになっている。
だからこそ恋焦がれるパトリックには、自分が認められないベアトリスの側に来て欲しくなかった。
ましてや『愛してる』などという言葉など聞きたくもない。
一層のことホワイトライトだから力を手に入れたくて近づいていると言ってくれたら、どんなに救われるかとあれこれ考えていた。