ピュアダーク
「参ったな。僕、なんか君に意地悪してるみたいだ。ごめんごめん。だったらさ、普通に僕をプロムに誘ってよ。僕まともに高校生活送ったことないから、そう いう催し、経験したことないんだ。やっぱり高校生の思い出ってプロムは欠かせないよな」
パトリックは遠い目をして、寂しげに言った。
ベアトリスはパトリックが苦労して勉強ばかりしていた話を思い出すと、無視できなくなってしまった。
しかしそれもパトリックの計算のうちだった。
「ちょっと参加する程度でいい? 日ごろの感謝気持ちもあるし、それなら誘ってあげる」
「本当かい。やった! それじゃタキシードと君のコサージュ用意しなくっちゃ。ベアトリスもドレス選びに忙しくなるよね」
ベアトリスは軽はずみで返事をしてしまった。
だが自分もプロムには誘われないと思っていたので、参加するつもりは最初からなかった。
ほんの少しだけならと、この時はあまり深く考えずにいた。
パトリックは遠い目をして、寂しげに言った。
ベアトリスはパトリックが苦労して勉強ばかりしていた話を思い出すと、無視できなくなってしまった。
しかしそれもパトリックの計算のうちだった。
「ちょっと参加する程度でいい? 日ごろの感謝気持ちもあるし、それなら誘ってあげる」
「本当かい。やった! それじゃタキシードと君のコサージュ用意しなくっちゃ。ベアトリスもドレス選びに忙しくなるよね」
ベアトリスは軽はずみで返事をしてしまった。
だが自分もプロムには誘われないと思っていたので、参加するつもりは最初からなかった。
ほんの少しだけならと、この時はあまり深く考えずにいた。