ピュアダーク
「ああ、覚悟はできている。少し高校生には無理があるかもしれないが、めったにできることでもないし、ディムライトの君の厚意に感謝するよ」
「当日は、私の両親はどちらも仕事でいない。家には身の回りの世話をしてくれる人がいるだけ。その人はノンライトだから、あなたのダークライトの気は感じないわ。だから安心して迎えに来て」
「ああ、君の両親がいれば、俺が現れればパニックになるだろうからちょうどいい。でも君は金持ちの娘なんだな。父親が医者、母親がホテル経営者だとは」
「ディムライトがライトソルーションを手に入れると能力はノンライトと差がつく。そしてお金の稼ぎ方に賢くなるってことよ。プロムの会場も私の母の経営するホテルのチェーン。何かと融通が利くわ」
「当日、君が父親から手に入れた睡眠薬をベアトリスとパトリックの飲み物に入れる」
「そうよ。ベアトリスが眠ってる間に彼女の体の中のライトソルーションを燃やして、そして私が用意した部屋であなたとベアトリスは朝まで二人っきり。後はあなた次第」
「最初聞いたときは無理な設定にぎょっとしたが、今はそれを望んでしまう。いや、別にそのなんだ、そいうことではなく……」
「何を言ってるの? 別にあなたがどうしようと私の知ったことではないわ。あなたたちがきっちり話し合うためにも、ベアトリスのシールドは邪魔。それを取り除いて思う存分近づいて二人で話し合えばいい。なんならそのまま二人でどこか遠くへ行けば? 誰にも邪魔されないくらい遠くへ」
「えっ?」
「それくらいの覚悟でこのチャンス逃さないでよね」
「あっ、ああ、わかった。ありがとう。だけどその間パトリックはどうなるんだ」
「ベアトリスはライトソルーションのせいで、睡眠薬の効き目はせいぜいもって2,30分くらい。でもパトリックなら朝までぐっすりよ。ホテルには私のことを知ってるスタッフもいるし、疲れて寝てしまったといって運ぶの手伝って貰うわ。ホテルの部屋なら一杯あるし、私もそこでパトリックの寝顔をみて一緒に朝まですごすわ。その後のことは考えてないけど、とにかくあなたは朝までベアトリスと一緒にいられるってことよ。だから必ず成功させてよね」
「わかった。俺も後のことはその時でいい。とにかくベアトリスの誤解を解かなければ。このままでは本当にパトリックとくっ付いてしまいそうだ」
「私もそれは嫌だわ」
二人は真剣な表情で語っていたが、ふと顔を見合わせると笑ってしまった。
自分たちの腹黒さを笑うことで浄化しようとしているようだった。
「当日は、私の両親はどちらも仕事でいない。家には身の回りの世話をしてくれる人がいるだけ。その人はノンライトだから、あなたのダークライトの気は感じないわ。だから安心して迎えに来て」
「ああ、君の両親がいれば、俺が現れればパニックになるだろうからちょうどいい。でも君は金持ちの娘なんだな。父親が医者、母親がホテル経営者だとは」
「ディムライトがライトソルーションを手に入れると能力はノンライトと差がつく。そしてお金の稼ぎ方に賢くなるってことよ。プロムの会場も私の母の経営するホテルのチェーン。何かと融通が利くわ」
「当日、君が父親から手に入れた睡眠薬をベアトリスとパトリックの飲み物に入れる」
「そうよ。ベアトリスが眠ってる間に彼女の体の中のライトソルーションを燃やして、そして私が用意した部屋であなたとベアトリスは朝まで二人っきり。後はあなた次第」
「最初聞いたときは無理な設定にぎょっとしたが、今はそれを望んでしまう。いや、別にそのなんだ、そいうことではなく……」
「何を言ってるの? 別にあなたがどうしようと私の知ったことではないわ。あなたたちがきっちり話し合うためにも、ベアトリスのシールドは邪魔。それを取り除いて思う存分近づいて二人で話し合えばいい。なんならそのまま二人でどこか遠くへ行けば? 誰にも邪魔されないくらい遠くへ」
「えっ?」
「それくらいの覚悟でこのチャンス逃さないでよね」
「あっ、ああ、わかった。ありがとう。だけどその間パトリックはどうなるんだ」
「ベアトリスはライトソルーションのせいで、睡眠薬の効き目はせいぜいもって2,30分くらい。でもパトリックなら朝までぐっすりよ。ホテルには私のことを知ってるスタッフもいるし、疲れて寝てしまったといって運ぶの手伝って貰うわ。ホテルの部屋なら一杯あるし、私もそこでパトリックの寝顔をみて一緒に朝まですごすわ。その後のことは考えてないけど、とにかくあなたは朝までベアトリスと一緒にいられるってことよ。だから必ず成功させてよね」
「わかった。俺も後のことはその時でいい。とにかくベアトリスの誤解を解かなければ。このままでは本当にパトリックとくっ付いてしまいそうだ」
「私もそれは嫌だわ」
二人は真剣な表情で語っていたが、ふと顔を見合わせると笑ってしまった。
自分たちの腹黒さを笑うことで浄化しようとしているようだった。