俺は彼女に溺愛中 。
「見て!ハルくんだよ!ヤバい!」
「本当にヤバいかっこよすぎるっ!」
私の耳には色々な女の子の声が
入ってくる。
それはハルに対する歓声であったり、
他クラスの男子に対する歓声だ。
……ちょっと気疲れするなぁ
……なんでこの教室に女の子達が
ざわめいているのかと言うと、
この学校の体育祭といえば
毎年、2年生の中から
学年で選ばれた男子2人が団長をして
そこから男子の有志で応援合戦をし合うという
独特な応援団だ。
まあ、なんと言っても応援団の団長は
やっぱり服装もカッコイイし、
注目されるのは当たり前で、
去年もカッコイイ先輩がやってたっけ……?
うーん……今年誰がするんだろ?
ふと隣を見ると、ハルは隣のクラスの女子に
話しかけられて、少し素っ気なくも、
話している。
…………。
……ハルとか団長に女の子達から
推薦と投票でなりそ「……あのっ、私、
団長ハルくんがいいと思いますっ!!!」
教室に一人の女の子の声が響きわたる。
「…っ私もそう思う!!!」
「賛成!」「それな」
ハルの団長推薦はやっぱり当たり前で。
「……はぁ?俺……が?……しねぇよ」
ハルはボソッと呟くと
私をちらっと見る。