俺は彼女に溺愛中 。
「……っハル……っ!」
皆には見えない机の下でハルは
脚をドンドンと強く絡めていく。
「……っちょ!ハル!?」
私は思わず、ハルの腕を掴む。
「……ゆずは?」
「……え?」
ハルは真剣な顔でこっちを向いて、
「ゆずは俺に団長して欲しい?」
「……へ?」
「他の奴じゃなくて……ゆずは…どうな訳」
ハルはそう言うといきなり
絡めた足をほどいて、私から目を逸らす。
「……私は……
ハルの団長姿……見たい……かも」
私は、恥ずかしい気持ちを抑えながらも
正直にハルに言う。
「……決まり」
「……えっと……何が」
ハルはいきなり立ち上がると
ザワめく教室が一旦静かになる。
「俺、団長希望で」
ハルの一言に周りの生徒は
驚きつつも、一気に歓声が湧き上がる。
「……ハル…?!どうし「気が向いたの」
ハルは私を見てやっぱり意地悪に微笑んだ。