俺は彼女に溺愛中 。
チュンチュン
窓を閉めていても聞こえる
小鳥のさえずりで私はゆっくりと
瞼を開ける。
........!
ち……かい……!
私が目を開けた先には、
ハルがスヤスヤとこっちを見て寝ている。
どうしてここに……?!
「……ハル…?」
ハルは「……んっ」とゆっくり瞼を開ける
「……おはよう」
私がそう声をかけると、
ハルはびっくりした顔をして
飛び起きる。
「……っ!俺……「ありがとう」
ハルは私を運んだ後、
すっかり自分も寝てしまっていたようだった。
「 …… 。
いや、別にこれ届けに来たらゆずが
相変わらず床に寝てたから」
「……あっ。それって」
私はハルの手からノートをとる。
パラパラとめくると、
そこには、ハルが授業をしっかりと
まとめて分かりやすいノートだった。
そのノートには付箋がひとつ貼ってあって
その付箋のページをめくる。
……ちょうどこの単元って
私がわかんないところ……
「……明日そこ小テストだし
ゆずこの前分かんないって言ってたから」
ハルは頭を掻きながら
私と目を合わせようとしない。
「……ハル。ありがとうっ」
ハルはいつも私が分からないと
考え込んでいたら、いつも解説ノートとか
口頭で教えてくれる。
流石……学年1位キープの秀才……っ!
「……ってもうこの時間だぞ
早く着替えねーと」
時計を見るともう6時45分。
昨日の部屋着のハルは私の部屋から
早々と出ていった。